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2016年08月03日の記事

2016/08/03(水)デジカメでなぜオーバーぎみに撮るの?

(前回のつづき)
 呉服屋に頼まれて撮影担当の女子社員の研修です。

 色温度を 5000K に固定して、色目がコロコロ変わる問題は解決しました。いままで AWB で撮影してたというから、なにをかいわんやです。この調子だと、ほかにも設定ミスがありそうです。

 カメラの背面モニターで撮影結果を確認すると、かなり明るいので、どうもオーバーぎみのようです。女子社員が設定していた絞りは F7.1。

 普段はカメラ屋から派遣されたカメラマンが撮影しています。コマーシャルくずれのカメラマンでも一応プロの仲間です。電源部のボリュームをこんな中途半端な絞り値に設定しているのは不自然です。試しに F11 で撮ってみました。

 カメラの背面モニターでヒストグラムが表示できないか聞いてみました。ヒストグラムは見たことがないみたいで、パソコンに入れた PDF の説明書を必死に探していました。あちこちページをめくってみたものの、どうにも要領を得ません。試しに十字ダイヤルをいじったら、ヒストグラムが表示されました。

 F7.1 で撮った画像は、オーバー側にグラフが寄っています。いっぽう F11 の方は、ほぼセンターで収まっていました。それにしても F11 とは、プロがセットしたにしては絞りすぎですね。仮にオートフォーカスで背景にピントがすっぽ抜けても、F8 なら前被写界深度で助かるはずです。

 ひょっとすると、派遣されてくるカメラマンは F8 で撮っているのかもしれません。狙いは売上金額の高い写真集の注文です。全体的にオーバーぎみで明るめに撮っておいたほうが、後で画像処理せずに済むからです。(制作側の写真屋の入れ知恵か?)

 そういえば、何か月か前に長唄小唄の舞台写真を手伝った時も、店のスタッフはオーバーぎみに撮ってました。画像処理を担当している子です。そのままストレートでプリントアウトしやすいからでしょうが、何かあったときに画像処理できる幅が狭くなります。
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