ようこそゲストさん

結婚式の写真を上手に撮る秘訣

メッセージ欄

2008年6月の日記

2008/06/23(月) ロケーションフォト

2008_06
 ブライダル写真集で人気が高いのがロケーションフォトです。この傾向は、日本よりもアジアの他の国のほうが早かったですね。
 韓国・中国のほうが日本よりも一歩リードしています。

 スタジオ写真といえば昔ながらの写真館しかなかったころに、台湾のスタジオを見学するツァーをコニカあたりが音頭をとって、盛んに企画した時代がありました。
 衣裳と背景セットを変えながら、花嫁をまるでスターのように写すやり方は刺激になったようです。
 いま流行りの子供写真館は、こうした流れのなかで登場しました。衣裳も小道具も韓国・台湾で作られたものが多いですね。最近は中国製が増えましたが・・・

 記念写真は晴れの日の記録です。着飾って見栄を切るのは、日本よりもアジアの他の国のほうが派手ですね。奥ゆかしさを美徳とする日本と違って、本音がオープンで素直です。
 写真に対する価値観は、日本よりも高い国が多いようです。写真天国の日本は、かえって有り難味が薄いのかもしれません。

 韓国のロッテワールドなど観光地では、あちこちで花嫁姿のロケーション撮影をやっています。着ているのは皆ウェディングドレスです。写真集にするためでしょうね。
 最近では、野外ロケよりもスタジオでロケーションフォトを撮るケースが増えているそうです。従来のバックスクリーンではなくて、建て込みの立体背景を使った撮影です。
 まるで映画の撮影みたいですね。

 こうした風潮は、日本にも波及してきています。最近できたゲストハウスなどは、写真撮影できるように建物・内装が「建て込み」の背景みたいになっています。
 「前撮り」といって、挙式日の前に撮影を済ますところも増えました。

2008/06/22(日) ブライダル写真業者

2008_06
 ブライダル写真に関わる業者も写真業界出身ばかりではありません。昔からの写真館もあれば、別の業界から新規参入してきた業者もいます。
 照明設備を備えた写真室は、写真館が入っている場合が多かったのですが、合理化が進んで式場のスタッフが撮影するところが増えました。いつも同じライティングで撮り方も同じですから、アシスタントさえしっかりしていれば本職でなくても撮影できます。

 ブライダルフォトといえば、写真室での型モノ記念写真ではなく、写真集用のロケーションフォトをイメージするくらい、ユーザーの志向が変わってきています。型モノと違ってロケーションフォトは、写真館の苦手な分野です。
 この分野に進出してきたのが、コマーシャルフォトのカメラマンです。デジタル化の影響でCM写真で食べていけなくなったひとが、ブライダルフォトに一気に参入してきました。

 結婚式は毎日ある行事ではない代わりに、週末の吉日は手が回らないくらい集中します。繁忙日だけ仕事をするアルバイト的なカメラマンが大勢必要です。ブライダル専門の撮影業者は、常時人材を募集して補充しています。専業では食えないので入れ替わりが激しいからでしょう。
 若いフリーターがブライダルフォトを支えています。

 若いカップルに人気のある写真集は、若い感性のカメラマンのほうが有利です。二十歳そこそこの女性カメラマンがずいぶん増えました。スナップ写真を一端のカメラマンが撮るケースは減りましたね。
 ゲストが撮る場合でも、写歴ウン十年の年配者よりも若いひとのほうが向いているかもしれません。技術よりもセンスがモノを言う世界です。

2008/06/21(土) 写真業界外のスタジオ

2008_06
 スタジオ写真フェアには、写真館だけでなく、新興勢力の写真スタジオも大勢見にきます。新しいスタジオは大抵、写真業界外の出身ですね。呉服屋が写真スタジオを併設する時代です。

 出展業者のなかに、POPや看板を制作する企業もいます。三重県のカメラ屋さんが「がんば・らんど企画」という別名で参加しています。フォトイメージングエキスポ(PIE)の常連ですね。社長自ら説明と営業を担当しています。
 この社長、若いころはカメラのキムラで修行したこともある生粋のカメラ店経営者ですが、写真関係の宣伝物を作る会社を立ち上げました。色黒でギョロ目の丸顔から、親しみを込めて「小錦」なんてアダ名をつけたひとがいたとか。本人はあまりいい気分でないようですが・・・

 フェアで宣伝物を注文していくのは、写真業界外の業者が多いそうです。写真館の先生方は渋いみたいですね。羽振りのよさの違いでしょうか。
 以前、関西の写真師組合主催のフェアに参加したときは、さんざんだったようです。業界外のスタジオ業者は見に来ませんからね。

 斜陽産業といえども、呉服屋さんは商いの規模が写真館よりも大きいところが多いですね。金額の単位が一桁違います。
 写真館の先生方が職人気質なのに対して、呉服屋さんはおしなべて皆商売人です。財布の紐が固いのは同じですが、決断力が違います。新興勢力のほうが買いっぷりがいいみたいですね。

 羽振りのいい写真業界外の新興勢力ですが、撮影技術では古参の写真館に一歩ひけをとります。写真のデジタル化で、映像に対するユーザーの価値観が変わってきたので、この差は次第に意味がなくなるかもしれません。
 どうやら、撮影業は技術よりも接客がモノを言う世界のようです。

2008/06/20(金) ラボ仕上の写真集

2008_06
 銀塩ペーパーを使った写真集は、かつて一般ユーザーの写真を処理していたラボ(現像所)が制作していることが多いようです。
 いわゆるDPEは、もうほとんどありません。市中にはミニラボと呼ばれる自家処理の写真屋さんがまだあるので、総合ラボの出る幕はなくなりました。

 各地域に生き残っているラボは、スタジオ写真の処理や写真集の制作で息をつないでいます。サービス判のプリントを捨て、業者向けの処理に特化することで生き残りを図っています。
 なかには業績を伸ばしている景気のいいラボもあるみたいですね。

 毎年7月に東京のビックサイトで「スタジオ写真フェア」が開催されます。今年は、8−9日ですかね。
 写真スタジオに関連するメーカー・商社が約80社参加します。コメットみたいなストロボメーカーもあれば、「一蔵」のような振袖レンタルの業者もいます。フジ・コダック・ニコン・キヤノン・エプソンなど大手メーカーも参加しますが、一般ユーザー向けではなく、あくまで業者向けです。

 なかでも多いのは写真集を制作する会社です。プロカラーラボや山梨フジカラーなど、ラボ業者が目立ちます。
 これらのラボは業者相手で、一般ユーザーが制作を依頼できるところはほとんどありません。プロ向けの仕上げを知る機会ではあっても、利用することは難しいでしょう。懇意にしている写真館があれば、取次ぎを頼めるかもしれませんが・・・

 写真館の先生方や従業員が大勢見にきます。写真業界は、まだまだ銀塩にこだわるひとが多いですね。印刷関係の会社も出展してますが、大抵は学校アルバムの業者です。

# 菜の花 『写真業界全体をほぼ終焉させる状態にさせたのは、 何時、誰が、何故、? 最近特に考えるようになりました。 先生はどの様にお考えでし...』 (2008/06/21 10:45)

# 管理者 『 菜の花さん、「先生」はやめてください。写真で飯を食ってる身分ではありませんので・・  旧来の写真業界が終焉に向かっているだけ...』 (2008/06/21 13:23)

# 菜の花 『大変丁寧な解説有難う御座いました。 今後とも宜しく御願いします。』 (2008/06/22 10:09)

2008/06/19(木) 写真表装の写真集

2008_06
 写真集で、表紙まで写真にしてあるものをよく見かけます。表紙に写真を張り込むタイプと、印画紙でくるんだ「おくるみ」の2種類があります。

 張り込み式は、見た目はいいけど綴じ込み側に亀裂が入ったり、破れたりしやすいので、取扱いに注意が必要です。
 ベースを剥いで薄くした印画紙を糊貼りするか、薄手の印画紙を使います。アデムコ社のシステムを使っているところは、「アデムコ仕上げ」と表示していることがあります。

 「おくるみ」は、本物の写真(印画紙)をカバー代わりにします。上からビニールカバーを被せている場合でも、写真に表面ラミネートをかけて二重に保護していることが多いですね。高い写真集だから当然ですが・・・
 A4サイズの写真集をくるむには、かなり長いプリントが必要です。最大幅が四切長辺(305mm)までのプリンターなら、最大送り幅が914mmまでいける機種があるので、折り返し部分を含めても十分です。
 
 背表紙にタイトル文字を入れると、本棚に並べたときに格好がよいのですが、制作側は面倒みたいです。背表紙をきっちりあわせてから折り込むのは、神経を使うしそれなりの技術が必要だからです。
 表から裏表紙に回り込んで、グラデーションでフェードアウトするデザインが、やりやすいようです。端からくるんでいって、適当に折り曲げられるからでしょうね。

 おくるみの表紙なら、写真集から外して額装して飾ることができます。四切2枚分くらいの面積があるので、見栄えがします。
 かなり横長の額で特寸ですから、そこまでお金をかけるひとは少ないかもしれませんが・・・

2008/06/18(水) 写真集の印画紙

2008_06
 ブライダル写真集に使われる印画紙は様々です。オンデマンド印刷が増えるなかで、本物の印画紙は重厚感があってきれいなので、採用し続ける業者は大勢います。

 以前にも少し触れましたが、カラー印画紙は湿気に弱いので、表面にラミネート加工しないと、写真同士がくっついてしまいます。モノクロ写真は銀で画像を作っているので水を弾きますが、カラー写真は色素なので吸湿性があるからです。
 額に入れておいたカラー写真が、ガラスにくっついてしまった経験をお持ちのかたもおいでになると思います。

 表面ラミネートをかけるなら、印画紙はグロッシー(光沢)を使います。シルク(絹目)なら触れ合う面積が少ないので、ラミが要らないように思いますが、実際には不都合があるようです。
 最近は、マット(艶消し)やラスター(微粒面)をラミなしで使うケースが見受けられます。おおむね良好のようですが、お茶をこぼしたりしないよう、水気に注意したほうが無難ですね。

 写真の印画紙は厚みがある上に、台紙も厚手のものを使い両面粘着テープで貼り付けるので、かなり重厚になります。30ページものになるとズッシリ重いですね。
 本格的な裁断機でないと切れないので、制作する業者は限られます。知り合いの写真屋さんは、10ページ程度の写真集は自家制作ですが、ブライダルものは外注しています。裁断機がネックのようです。

 薄手の印画紙を使って、印刷物に近い厚みにしている写真集もあります。どちらがいいかは、好みの問題でしょうね。

2008/06/17(火) 印画紙の値上げ

2008_06
 少し前に書いた銀塩材料の値上げの話ですが、業界の中では具体的な数字が出始めました。カラー印画紙は、15%程度値上がりするそうです。
 石油や小麦粉の値上がりに比べれば、大きな数字ではありません。利用している分野が限られるので、生活への影響は少ないと思います。

 写真業界では、値段が云々よりも、いつまで供給が続くか?のほうが問題です。今夏、値上げするということは、当面生産を続行するということなので、とりあえずひと安心、といったところでしょうか。
 衰退する分野の値上げは、衰退をより加速するという側面があるので、安堵ばかりしていられませんが・・・

 銀塩カラーペーパーは、表向きの標準価格とは別に「対策費」のウエイトが高い商品です。キタ○ラなどの全国ネットのチェーン店や警察納入品などが対象です。大手の需要家向け価格がどうなるのかは、あまり情報が表に出てきませんね。

 警察が使う銀塩写真材料は、かなりの量みたいですね。各県警本部には、自動現像機が置いてあって、「自家処理」をしています。外部委託できない内容の画像が多いので、内部処理をしているわけです。
 白フチつきでないと、証拠写真にならない・・なんて話を聞いたことがあります。フチなし写真は、どこで切ったかわからないからだ、というのですが、どうなんでしょうね。
 街の写真屋さんで、「フチつき」のプリントを指定するひとは、大抵は警察関係のお客さんだ、なんて話を聞きましたから、まんざらガセではないようですが・・・

 ブライダル関係の写真がフィルムからデジタルに移行したので、警察関係は最後に残った大口重要先です。いずれデジタルに替わる日がくるでしょうけどね。

# ふぁる 『デジタルだと合成が容易なため警察の証拠写真にはフィルムが使用されているのでしょうが、デジタルで合成したものをフィルムで複写して証...』 (2008/06/21 23:33)

# 管理者 『 昔から建築土木の写真は合成が横行するジャンルです。黒板の文字を書き直す程度のものから、鉄筋の本数を増やす・・なんてヤバいものま...』 (2008/06/22 12:51)

# ふぁる 『フィルムでも合成はできるのだから「デジタルだから証拠にならない」などということはない・・・ということですね。警察の鑑識さんが写真...』 (2008/06/27 22:00)

# 管理者 『 コマーシャルフォトは、デジタルになる前から原板そのままというのが珍しい世界です。身の回りにあるカタログやポスターを見て、どこを...』 (2008/06/29 15:25)