2008/07/30(水)隠し撮りレンズ 2

 結婚式の撮影に役に立つというフレコミの割には、品物がレアすぎて叱責を買いそうです。懲りずに隠し撮りレンズの第2弾です。

 昔、ペトリという名前のカメラがありました。作っていたのは栗林写真工業という会社です。
 国内よりも輸出で稼いでいたメーカーなので、日本ではあまり馴染みがありませんでしたが、東北地方の農村や郡部では知られたブランドでした。通販や長靴などの販売ルートに乗せて売っていたようです。

 Nikon Fが高嶺の花で、カメラ雑誌に「ニコン貯金」なんて広告が出ていた時代の話です。写真家の秋山庄太郎氏がペトリを手に「一眼レフで29800円はまいった!」という広告が載ってました。
 当時ベストセラーのPENTAX SPがボディーだけで4万円くらいしたから、破格といえば破格ですね。

 全国主要都市のデパートではカメラショーが開催されていて、ペトリもブースを出していました。ショーウインドーのなかに「参考出品」として、潜望鏡の形をした望遠レンズが展示されていました。確か135mmだったと思います。
 ベトナム戦争用に開発されたレンズで、国内では販売されませんでした。幼な心(?)に「こんなところにもベトナム特需があるのか」と複雑な心境でしたね。

 塹壕のなかから外を撮るのには便利なレンズですが、隠し撮りというならミラーアダプターに軍配が上がります。潜望鏡の形では目立ちすぎます。
 ライカやニコンは持ち帰るけど、ペトリはフィルムだけ抜き取って塹壕に置いていった・・なんて話をするひともいました。もったいないですね。ベトナムにいけば、ひょっとして中古屋に並んでいるかも・・・

 今回の話もブライダルフォトには、あまり役に立たなかったみたいですね。
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